インリンオブ百均

東京での生活で、とにかくお世話になっているのが100円ショップである。本格的な引っ越しではなく、洋服や下着など必要最低限のものだけを宅急便で送って上京してきた僕は、日用品のほとんどを100円ショップで揃えた。大げさではなく、そこで10万円は使った。考えてみたら、1個100円である。うち3割が食料品だとしても、およそ700アイテムが僕の部屋には眠っているハズだ。その中で僕が選ぶキングオブ百均、百均オブ百均、インリンオブ百均となると、それは間違いなくこの包丁ということになる。100円の包丁……それこそイメージは「おままごと」であり、良識ある大人ならまず買わない商品だろう。かくいう僕も、同居している後輩の持ってきた包丁がいよいよ切れなくなり、給料日までの我慢だからね!と自分に言い訳をして購入したのだが、これがあなた、切れ味サイコー!今まで使っていたものは石包丁ではなかったかと錯覚させるほど、抜群に切れるのである。コイツは日本で一番価値のある100円だと、使う度にそう思っているのだが、「博多弁の漫才」も早くそうなれるように頑張らなければ……と、それっぽくまとめるあたりで相方との差別化を図れたとすれば、またしてもこの包丁、値段以上の働きをしてくれたということになる。恐るべし、100円包丁。
博多華丸・大吉 --- 博多大吉